移住のきっかけを教えてください

福岡市で生まれて小学校の途中から北九州市に引っ越し、小中高と北九州市で過ごしました。その後関東の大学に進み、10年程関東で暮らしましたが、転職を機に北九州市に戻ってきました。

北九州に帰ってくることはまったく考えていなかったので東京で転職活動をしていたのですが、たまたま転職サイトに「北九州市に新しくITの会社ができました」という広告が出てきたんです。「地元にこんな企業ができたんだ！」と興味を持って受けてみたら、とんとんと話が進んで気付けば北九州市に戻ってくることに。東京の暮らしも合っていたんですが、一度この歳くらいで帰ってみるのもいいかもと思ったんです。まわりも家業を継いだりとこの世代でUターンする人が多く、このタイミングで帰るのも面白いかな、と。

一度思い切り環境を変えてみたいという気持ちもありつつ、全く知らない土地には行きたくない、という思いもあったので、北九州市はちょうどよかったというのもあります。地元の仕事にも携われるし、IT企業としてグローバルでもある。あまり働く場所は関係ないかもなと思い、移住を決意しました。

移住前にどんなことをしましたか？

移住が決まってすぐに、東京にあった移住相談窓口に相談に行きました。すごく親身になってくれて、それでお試し居住（※現『お試し暮らし』）を知って利用することにしました。

お試し居住中は、物件を探したり「ここからだったら小倉まで歩けるな」と下調べしたり、ちゃんと時間をつくらないとやらなそうなことをやりました。働きだしたらなかなかそんな時間は取れないと思うので、利用して良かったです。

北九州ではどんな仕事をされていますか？

ITの仕事です。ITの技術を利用して、北九州市と協力しながら「どうやって北九州市を盛り上げていこうか」「若者の流出を防ごうか」と日々考えています。IT人材を増やしていかないといけないので、高校や大学にワークショップや講義にも行っています。

北九州を出たとしても、いずれ「地元でもITで働ける会社があったな」と思ってもらって、北九州市に帰る一つの手段にしてもらえたらいいな、と。東京と同じ仕事が北九州でもできるんだよ、ということをもっと知ってほしいですね。

今後について考えていることはありますか？

北九州は産業のまちですが、そこにITの技術を合わせて北九州の経済が回る、その一端になれるように会社としても個人としても頑張っていきたいと考えています。

若者の人口が減っている分、ITでまかなっていかないといけないと思うので、子どもや教育といったところにふんだんにお金を使ってもらって元気な街であってほしいなと思います。仕事を通して北九州を元気にしたい、そういう仕事ができたいたらいいなと思っています。

北九州市に戻ってみていかがですか？

ご飯はやっぱり美味しいですね。安くて美味しいランチが食べられるのが嬉しいです。それに、とにかくお魚が美味しいです！チェーン店があまりなくて個人店が多いのは、本当においしいお店しか残れないからだと思います。遊びに来てくれた友人を何回でも連れて行けるくらいおいしいお店がたくさんありますね。東京はお金を出せばおいしいものが食べられますが、「北九州はこの値段でこんなにおいしいものが食べられるのか！」と驚きます。

あとは、街を歩いていると同級生に会ったりと友達に会えるのが嬉しい反面、どこで誰に見られているかわからないので気が抜けない、というのはあります。

北九州市に戻ってきて、改めて感じた魅力はありますか？

休みの日にカフェに行っても、並ばずにいつでも気分転換できるのがいいなと思います。東京では座れないことも多かったので、そういうストレスがないのはすごく暮らしやすいですね。

それと、ごみ捨てが厳しくないのがすごくいいなと思います。関東では、プラスチックの細かいところまで分けないと持っていってもらえないところもあったので、北九州市はごみ捨てに関してはすごく恵まれていると思う。北九州市は公共のトイレのクオリティも高くて、ゴミやトイレは生活に直結するので暮らす上ではすごく重要だなと思います。

北九州への移住を考えている方へのメッセージ

もちろんどの街でも合う合わないというのはあると思いますが、一度北九州に来たら二度とどこにも行けない、というわけではないので、長い人生の中で一度は住んでほしい街だなと思います。ご飯も美味しいし仕事も今はいろんな業種があるので、住むと絶対にいい経験になる街です。一回来て暮らしてみたら、渋滞や満員電車など交通のストレスもなく、空港もあるし新幹線も止まるから気軽に遊びに行くこともできて、生活のしやすさに気付けると思います。物価も高くなく家賃も安いのでお金もたまるし、「住むのはここでいいんじゃない？」とおすすめしたいです。来て損はないですし、とりあえず住んでみてほしい。まずは一度、北九州市に来てみてほしいと思います。